2013年01月10日

ちあきなおみ

出勤前のひととき、NHKFMのちあきなおみの特集を聴いています。村松友視のしゃべくりは私にはどうでもいいのですが、この歌手はむかしから好きです。
事実上の引退からずいぶん経ってしまって、もうたぶん彼女の声を聴く機会はないでしょう。それでもYouTubeなどで聴けるのはありがたいです。
唄の好き嫌いに理屈をつけても仕方がないのですが、ちあきの唄を聴いていると、やがて消えていく自分の寂しさをなぐさめてくれるような気がするのです。
だから仕事の前の、しかも朝に聴く唄ではないと思うのですが、本放送を聞き逃してしまったのでいま再放送を聴いているというわけです。
歌謡曲にしろ映画にしろ、いわゆる大衆芸能といわれるのが私たちの人生に強烈な思い出としていつまでも残っているというのは、店を訪れる高齢のお客さんの思い出話からもいつも感じていることですが、そういうことを語らせたら右に出るものはいないという小沢昭一さんが亡くなって、昭和の大衆芸能の語り手がもういなくなってしまったという寂しさは感じます。
いまは録音したり録画したりということができますので、そのまま消えてしまうということはないのですが、それでも臨場感は味わえません。
時として私どもの店は、古本にしろレコードにしろビデオにしろ、そんなはかない思い出をおさめた場所なのかとも思います。
ちあきなおみ



Posted by 南宜堂 at 09:11│Comments(0)
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