2013年05月26日

「はなちょうちん」

近くにできた古本屋さん「はなちょうちん」にお邪魔し、すっかり長居をしてしまいました。私と同世代の姉妹が経営する店で、土日の午後だけの営業です。この店の詳しい情報は数日前の「信濃毎日新聞」の記事か「古本屋ツアー・イン・ジャパン」氏のブログをご覧下さい。
絵本と戦前の文芸書や雑誌、一部古道具なども扱っています。絵本は妹さんが書店勤務の時に買い集めたもの、戦前の本は姉妹のお父さんの蔵書だそうです。
倉庫として借りて生前整理?のつもりであったのが、店の内装してくれた方に勧められて店を開くことになったようです。
商売を離れてやっているようなところがあって、すべて仕入れ値以下で売っているのだそうです。
私が見る限りでは、これは古本屋の理想の形ではないかと思うのです。私も含めて人生の途中から古本屋になる人はけっこう多いのですが、ネットで荒稼ぎしている人たちを除いてはどこもカツカツの経営だろうと想像しています。ウチもそうです。それでもなかなか古本屋に見切りをつけないのは、何か魅力があるのでしょう。私にとってはこの「はなちょうちん」さんのような古本屋、あるいはつげ義春のマンガ「無能の人」の山井書店のような古本屋が理想の形です。
食わなければならないという現実を前にそれは夢の話ですが、いつかという思いはなかなか捨てられません。



Posted by 南宜堂 at 22:26│Comments(0)
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